世界のホンダ
世界最強で最高のバイクメーカーといわれるホンダは、良くいえば乗り易いバイクであり、逆にいうと特徴がないバイクです。
海外ではアクが強くクセがあるバイクが当たり前で、国内ではアクが強いのはカワサキくらいで、それでも海外に比べると少ないくらいです。
国内メーカーでもクセは存在します。
ですがホンダはそのクセが少なく、ニュートラルな性質を持ったバイクが多く、初心者にも乗り易いバイクなのです。
残念ながらクセが強いのに乗り易いというバイクは存在しません。
クセがあるというのは、そのバイクの特徴を示すものなのですが、逆にいうとそれを意識していないと危ないとも取れます。
例えばハンドリングで、クイックに曲がるという特徴があるとします。
クイックに曲がるということは、急激に曲がるということであり、どの程度バンクさせると急に曲がる（切れ込む）のか意識しておかないと転倒する危険があるのです。
ホンダは良く曲がるバイクであっても切れ込むことは、ほとんどありません。
ナチュラルに曲がっていきます。
爆発的な加速というエンジンがあるとします。
加速を体感できるエンジンですが、それはある回転数を超えると急激にパワーがかかるエンジンであり、アクセルワークを慎重に行わなくてはいけません。
ホンダのエンジンは下から滑らかに回ります。
またホンダは故障が多いとされるバイクにおいても、比較的故障が少ないメーカーとされています。
扱い易く故障が少ないバイク、まさに優等生のバイクなのです。
優等生？
ではホンダのバイクがすべて優等生かというと、実はそうではありません。
数年に1度の割合でとんでもないバイクが販売されます。
古くはCB1100R、CX500TURBO、MVX250F、NS400R、CBR400R、NSR50、NSR250R、VFR750R（RC30）、NR750、DN-01、RC213Vなどです。
その時代を代表する名車もありますが、迷車もあり扱いに困るバイクも存在しています。
また排気量を超えたベストセラーであるVTRシリーズですが、他とは乗り方が違います。
通常スポーツ系のバイクはフロントに加重をかけて曲がります。
ですがVTRはシートに加重を残し、リアタイヤに加重をかけるイメージで曲がると良く曲がります。
いわゆるリアステアというやつです。
危うしホンダ
非常にイメージが良いホンダですが、最近は市販車に関しては最高だとはいえなくなってきました。
生産の中心を海外におき、コストダウンに努めた結果、部品供給や品質が国内生産時に比べ良くないのです。
またCBR1100XXで市販車世界最高速の称号をとったのをピークに、市販車の性能は他車と比べると差をつけられています。
JSBではCBR1000RRが活躍していますが、市販車の動力性能は他メーカーに比べかなり離されており、特に国内仕様は100馬力にも達していません。
しかしこの仕様はベテランのかたは物足りないかもしれませんが、初心者にとってはスーパースポーツを手軽に乗ることができるというメリットとなっています。