CAGIVAの特徴

CAGIVA

始まりは金属部品製造のCAGIVA

CAGIVAは1950年に創立者であるジョヴァンニ・カスティリオーニが金属部品製造会社を立ち上げたのが始まりです。
社名は、カスティリオーニのCA、ジョヴァンニのGI、そして創立した場所であるイタリアのヴァレーゼのVA、それぞれの頭文字をくっつけてCAGIVAと名付けられました。

CAGIVAはイタリアのオートバイメーカーとして有名になりますが、その大きな要因は創立者の息子たちによるものでした。
創立者の息子のクラウディオ・カスティリオーニとジャンフランコ・カスティリオーニはモーターサイクルの産業に参入することを決めました。

やがてヨーロッパを代表するダイナミックなモーターサイクル企業として注目されるようになりました。
CAGIVAの赤とシルバーの鮮烈なカラーリングモデルは、モーターサイクルのファンたちにとって代名詞といえる特徴です。

かつては金属部品製造を行っていた会社がいかに世界に名を遺すモーターサイクルの企業へと変わったのでしょうか。
その手法はまた他のモーターサイクル企業とは異なります。

買収で会社を大きく

最初のきっかけは、イタリアの航空製造会社のアエルマッキを買収しました。
アエルマッキの工場を本社屋として活用するだけでなく、航空工学を学んだ技術者とモーターサイクルの技術者とが専門的な知識を出し合い、モーターサイクル事業に厚い情熱を注いでいました。

人材の確保だけでなく、同時に近郊にあった工場を購入し事業をできる基盤を作り上げることができました。
その二つがそろったことと、技術開発に対して惜しむことなく投資を続けたこともあり、生産システムが向上しました。

結果翌年の1979年には従業員も150人に増え、CAGIVAの8モデルの生産量が4万台も生産できるようになりました。

そしてさらなる拡大の為に、1983年には同じくイタリアのバイクメーカーであるドゥカティの製造販売の権利を得て、1985年に買収しています。
ドゥカティを買収することで4サイクルエンジンを搭載した大排気量のバイクの製造がおこなわれるようになりました。

翌年には、ハスクバーナのオートバイの部門を買収し、オフロードバイクの製造強化として活躍しました。
1987にモト・モリーニを買収し、1993年にはCZを買収することで数十年という短い間でモーターサイクル市場に大きな印象を与える企業となりました。

倒産から現状

しかしオートバイ産業の激戦化に伴い経営不振に陥り始め、1999年に買収したドゥカティを売却して再建をはかろうとしました。

その後2008年にハーレーダビットソンに買収されてしまいますが、翌年にはハーレーダビットソンの業績不振によりCAGIVAは売却されることになりました。
2010年にCAGIVAは創業者一族のもとに戻り、MVアグスタと一緒に再建に取り組むことになりました。