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メーカー別の特徴

バイク

なぜ個性があるのか

バイクを販売するには、メーカーの試験をパスし、国の基準をクリヤーしなくてはいけません。
機能的欠陥がもとで事故が起きれば、メーカーはその責任が追求されます。
バイクに乗るライダーの安全のために、テストは行われているのです。

今までのバイクを改良するのではなく、すべてを新設計で行うには膨大な時間を要します。
企画を立て、設計図を引き、テスト車両を組み立て、それをテストする。
テストに合格しても、すぐに製造というわけではなく、市販車の形になってもテストは繰り返されます。

改良とテストを繰り返し行い、ようやく市販されるのですが、数年経つとその改良車が登場します。
ユーザーのニーズに応えていない部分を改良されて販売されるのですが、それは細かなデザインだけではなく、足回りやエンジン性能の場合もあります。
販売までに気が遠くなるようなテストを繰り返し行っても、それでも足りないのです。

ではテストとはどのように行うのでしょうか。
メーカーのテストは、エンジンのみのテストも行いますし、テストライダーが試乗して実走テストも行います。

最近ではコンピューターにより、データを集積し解析するのですが、それでも実走のデータとライダーのコメントは大切となってきます。
どんなに科学が進もうと、決定するのは人間なのです。
当然といえば当然ですが、テストライダーはメーカーにそれぞれいます。
またその意見は個人の数だけ存在します。

テストライダーはプロですが、すべてのユーザーの意見を代弁できるものではありません。
企画、設計はメーカーの意思が色濃くでます。
よほどのことがない限り、メーカーは意思を曲げることはしません。
このメーカーの意思とテストライダーの個性により、バイクの特徴は変化します。

個性がない?

日本のバイクは高性能で信頼が高いために、世界でも売上げを伸ばしていますが、ただそれだけではここまでは売れていません。
固有の層に指示されるバイクよりも、万人が操れるバイクを作っているから売れているのです。
そのため個性があまり無いといわれますが、それもまた違います。

車体やエンジン特性は似ていても、テストライダーによるセッティングの好みが存在しますので、味付けが変わったものになります。
好みのセッティングというのは、人によって違いがあります。
そのため完全な万人向けというのは存在しませんし、言葉や文字では表現するのは難しい感覚の世界です。

特にバイクは体で感じ、体を使い動かす機械ですので、感覚というのは大切なものなのです。
バイクは趣味的要素が強い乗り物であり、こだわりが強いものです。
ですが安い買い物でもありませんので、購入前には試乗、できることならレンタルバイクで長時間試してみることをお勧めします。